三光刃物製作所は、30年以上も続く工業用刃物を専門に扱う工場だ。
三光刃物って何をしている会社なのかわからないなぁ…。
刃物って、カッターとかナイフを作ってるのかな?
よくわからないので、森島社長に直接聞いてみよう!
たぬき:こんにちは!
森島社長:こんにちは!
たぬき:若い社長だポン。
森島社長:2010年9月に就任したばかりです。
たぬき:若い社長だポン。工業用刃物ってどんなものなのポン?
森島社長:こんな感じのものかな。
たぬき:デカイ刃物だポン。
森島社長:一般の人には、馴染みがないよね。
たぬき:でもカーマとかホームセンターでも見かけるポン。
森島社長:確かに、DIYコーナーとかにあるね。その刃物と扱っているものは変わらないと言えば、
変わらないかな。でも…。
たぬき:でも?
森島社長:やっぱり、会社さんが扱う刃物は特殊なものが多くてね。
既製品ではカバーできないものも多いんだ。
たぬき:どういうこと?
森島社長:既製品だと大量生産する為、原材料自体のコストが抑えられているんだ。だから強度が弱くて変形してしまったり、刃が悪くて何度も刃を替えなければいけなくなったりするんだ。
たぬき:なるほど、安かろう。悪かろう。というヤツだポン。
森島社長:全部が全部ではないけど、よくあるって話だよ。
それが理由で、うちに相談にきてくれるお客様も多いしね。
今まで既製品を使っていたが思ったように商品を仕上げられないからという相談も多数あるし、
微妙な角度だとかで仕上りが変わってくる事があるんだ。
要は10mm削ってほしいという要望がくるとするでしょ、でも全部キッチリ10mmというの難しい
そういった差異を公差というんだけど、お客様のお客様からこれに厳しいチェックが入るんだ。
たぬき:日曜大工でお父さんが犬小屋作るのとは訳が違うということかポン。
森島社長:そうだね。お客様に買って頂くわけだから中途半端じゃいけないよね。
たぬき:確かにそれが元で事故になったり、クレームになったりしたら大問題だポン。
森島社長:そういうこと。そうならないため私達のプロの刃物集団がいるんだ。
たぬき:では、その刃物集団たちの仕事っぷりをみせてほしいポン。
森島社長:了解、工場の方で順番に説明するから付いておいで。
たぬき:楽しみだポン。
森島社長:ここは、最初の最初。原材料を切る作業だよ。
たぬき:こんな分厚い鉄が切れるポン。
森島社長:ここで輪切りにした鉄に穴をあけるんだ。
たぬき:このデカイ機械でそんなこともできるポン
森島社長:ここは旋盤加工。さっき切った材料をより平にしていく為の機械だ。
たぬき:へぇー。
森島社長:これが出来上がった刃物の元だよ。
たぬき:まだ真ん丸だポン。
たぬき:こっちは変わった形をしているポン。
森島社長:これは○○の刃物なんだ。完成までにはまだまだ工程があるけどね。
たぬき:水の中に刃物が沈んでいるポン。
森島社長:これはマシニングセンターという機械、手作業では難しい加工をコンピュータで制御して加工してくれるんだ。
森島社長:内側に細かい加工がしてあるだろ、この加工をしているんだよ。
森島社長:コレは荒削り、バリを取るんだ。
たぬき:キレイに並んでいるポン。
森島社長:整理整頓はキッチリして、すぐに取り出せるようにしておかないと。付け刃だけでも多くの種類があるから、間違えたりすると大変だからね。
森島社長:これが刃をつける作業だよ。
新品はもちろん、元々うちで作った刃物・他社さんで作った刃物でも替え刃できるんだ。
森島社長:これは、もう少しで完成だね。後は仕上げるだけ。
たぬき:長い工程だポン。
たぬき:キレイに仕上がっているポン。
森島社長:いや、まだまだコレが仕上げの機械さ。
たぬき:なんだか、怪しげな雰囲気をかもし出してるポン。
森島社長:ここは品質の検査をする機械なんだ。
森島社長:お客様に納品する前には、必ずチェックするんだ。
品質がいいというのもウチの売りだからね。
たぬき:なるほど、抜かりはないポン。
森島社長:そうだ、うちの最新の機械を紹介するよ。
たぬき:最新の機械があるポン。是非見せて欲しいポン。
森島社長:この円筒形の材料があるだろ、これをドリル状に加工するんだ。
たぬき:これがドリルかポン。
森島社長:コレを見てみて、これは図面を読み込んで加工をシミュレーションするソフトさ。
たぬき:そんな事ができるかポン。
森島社長:そうなんだ、ウチの最新機器さ。試作品を作らなくても、かなり高いレベルで試作品のシミュレーションができるんだ。
たぬき:文明の利器だポン。
森島社長:きれいな機械だろ、2010年12月に導入したばかりの最新の機械だ。この機械とさっきのソフトが連動していて、ソフト上でシミュレーションした加工をここで実際に行うんだ。
たぬき:すごいポン。
たぬき:何やっているか全然わかんないポン。自動的にこんな加工をしてくれるんだポン。
森島社長:この機械はかなりの優れものだよ。
たぬき:もう出来あがったポン。
森島社長:まだまだ。これから検査しないと商品としては出せないよ。
その検査してくれる機械がこれだよ。
たぬき:またまた、新しい機械だポン。
森島社長:ここに刃物をセットして、プログラムを入力すると誤差をしっかりと測ってくれるだ。
たぬき:画面が動いているポン。
森島社長:小型カメラとこのコンピュータが連動しているんだ。誤差があると教えてくるよ。
たぬき:これ、またすごいポン。
森島社長:簡単に説明したけど、これが一連の流れだよ。
たぬき:へぇー、こんな作業をしいるんだポン。
今日は大変勉強になったポン。ありがとうございましたポン。